結論から言うと、私が国内250万円の壁を破って中国植毛を決断できたのは、雍禾医療集団なら5,000グラフト超を約50万円・1日で完了できると確信できたからです。
執筆・編集:薄毛改善ラボ編集部
20年以上、自らAGA・植毛・育毛剤を試してきた編集長が監修。実体験と最新エビデンスに基づき発信しています。
最終更新
2026-05-06
📚 中国植毛体験記シリーズ(全3編)
「20年、薄毛と戦い続けて、ついに上海で植毛を受けた」――その決断に至るまでの物語です。中学生の頃から始まった薄毛、高校での育毛剤デビュー、社会人になってからのAGAクリニック、そして国内植毛250万円の現実。なぜ最終的に中国・上海を選んだのか、日本人駐在員の視点から正直に記録しました。
この記事は「中国植毛体験記」シリーズの第1編(決断編)です。実際の手術・術後経過は第2編、実践ガイドは第3編でお読みいただけます。
はじめに――なぜ上海で植毛することになったのか

2024年12月、植毛手術から1年が経った。
年末に久しぶりに日本の友人と食事をした時、「なんか髪、増えてない?」と言われた。ずっと薄毛を気にしてきた人間が言われて一番嬉しい言葉だ。軽く流しながら、心の中で少しほっとした。
手術は2023年12月29日、上海の雍禾医療集団(Yonghe Medical Group)で行った。5,000グラフト超、合計8〜9時間の施術。費用は約50万円。国内のクリニックで提示された250〜300万円と比べると、5分の1だ。
「中国で植毛」と言うと、「大丈夫なの?」と聞かれることが多い。その気持ちはよくわかる。私自身、決断するまでには何度も迷った。でも1年が経った今、総合的に判断して「やって良かった」と思っている。
この記事では、なぜ植毛を決意したのか、どうやって雍禾を見つけたのか、手術の当日は何がどう起きたのか、そして術後の経過はどうだったのか――全てを記録しておきたい。植毛を検討している人、特に国内のコストが高すぎて諦めかけている人に読んでもらえると嬉しい。
第1章:薄毛との20年間――中学生の頃から始まった戦い

体育の授業で気づいた「透けてる」
最初に自分の薄毛を意識したのは中学2年生の夏だった。
体育の授業でランニングをした後、汗でびっしょりになって教室に戻った。鏡でふと自分の前髪を見た瞬間、「あ、地肌が透けてる」と思った。それまで特に気にしていなかったのに、その瞬間から何かが変わった。それ以来、雨の日や汗をかいた後は常に頭が気になるようになった。
中学生にとって外見は切実な問題だ。部活後の更衣室、プールの授業、修学旅行の大浴場――頭が濡れるシチュエーションが全て憂鬱になった。誰かに指摘されたわけじゃない。でも「気づかれているんじゃないか」という不安は常にあった。
親に相談したことはない。当時は「薄毛」なんて言葉、恥ずかしくて口に出せなかった。
高校2年で育毛剤デビュー
高校に入っても状況は変わらなかった。気になる部分はむしろ広がってきた。高校2年の時、ドラッグストアで育毛剤を購入することを決意した。
セルフレジのある店を探して、誰にも見られないようにレジを通した。リアップシリーズ(ミノキシジル配合の市販品)だ。「6ヶ月で効果を実感」というキャッチコピーを信じて、毎日欠かさず使い続けた。
効果がないわけではなかったと思う。「進行が遅くなっているかもしれない」くらいの感覚はあった。でも「増えた」という実感は全くなかった。ただ毎日塗り続けるという作業だけが続いた。
大学に入っても同じルーティンが続いた。とにかくやめると悪化するという恐怖があって、やめられなかった。アルバイト代の一部が毎月育毛剤に消えていった。
社会人になってAGAクリニックへ
就職して、薄毛が仕事にも影響するようになった。
初対面の人と名刺交換をする時、上司や取引先から見下ろされる角度で話す時、会議室で前に立つ時――「頭を見られている」という感覚が拭えなかった。特に写真撮影が苦手になっていた。集合写真の時に後ろの列に行こうとしたり、帽子をかぶれる場面では基本的にかぶっていた。
市販の育毛剤ではなく、医師に処方してもらえる薬の方が効果が高いと聞いて、AGAクリニックに行くことにした。通いやすい場所にあるクリニックを選んで、カウンセリングを受けた。
処方されたのは以下のセット:
※ 同様の薬は日本のオンライン診療でも処方可能。レバクリ(オンラインAGA診療)など。
- フィナステリド:5α還元酵素阻害薬。DHT(ジヒドロテストステロン)の生成を抑え、抜け毛の原因となるホルモン作用を抑制する
- ミノキシジル(点眼薬タイプ):血管拡張作用で頭皮の血流を促進。発毛効果が期待できる
- 亜鉛サプリメント:毛髪を構成するケラチンの生成に関わるミネラル
月額3万3,000円※2026年5月時点・最新は公式サイトで要確認。2年間続けた。
計算すると2年間で約79万円。「これで増えればいい」と思っていたが、結果は「現状維持がやっとだった」という感覚だ。抜け毛は多少落ち着いた気がしたが、増えた実感は一度もなかった。薬は飲み続けないと意味がないし、やめれば元に戻る。この「終わりのない治療費」を一生払い続けるのか、という気持ちが積もってきた頃、初めて「植毛」を真剣に考えるようになった。
💰 植毛を決意するまでにかかった費用(概算)
| 費目 | 期間 | 月額 | 累計概算 |
|---|---|---|---|
| 市販育毛剤(リアップ等) | 高校〜社会人6年 | 約¥4,000 | 約¥288,000 |
| AGAクリニック処方薬 | 約2年 | ¥33,000 | 約¥792,000 |
| 個人輸入(フィナステリド等) | 約1年 | 約¥6,000 | 約¥72,000 |
| 合計(植毛前まで) | 約10年間 | — | 約¥1,152,000 |
※植毛を受ける前に、すでに100万円以上を薄毛対策に費やしていた計算になる
第2章:国内植毛の壁――250万円の現実

アイランドタワークリニック(新宿)でのカウンセリング
AGAクリニック通いをしながら、「植毛なら根本的に解決できるのでは」と思い始めたのは2020年頃だ。インターネットで調べると、日本でも植毛専門のクリニックがいくつかあることがわかった。その中から評判の良さそうなアイランドタワークリニック(新宿)に予約を取った。
カウンセリングは丁寧だった。医師が頭皮の状態を専用機器で撮影し、モニターを見せながら説明してくれた。「あなたの場合はNW(ノーウッド)スケールでいうと〇〇相当で、前頭部から頭頂部にかけて5,000グラフト前後が必要です」という説明だった。
そして提示された金額は250〜300万円。
「……これは無理だ」と思った。
会社員の自分には、数百万円を一度に出せる余裕はなかった。植毛は保険適用外の自由診療で、しかも仕上がりは医師の腕にもよる。費用対効果を考えると、当時は「いつか余裕ができたら」という先送り案件になった。そのまま数年が過ぎていった。
個人輸入でのコスト削減を試みる
💰 主要植毛クリニック比較の公式料金プラン (2026年5月時点)
| クリニック | プラン/メニュー | 料金 | 備考 |
|---|---|---|---|
| 親和クリニック | MIRAI法 基本治療費 | ¥220,000 | 全プラン共通 |
| 親和クリニック | MIRAI法 グラフト単価 | ¥990/株 | 1株あたり |
| 親和クリニック | MIRAI法 500株 | ¥715,000 | 標準的M字対応 |
| 親和クリニック | MIRAI法 1,000株 | ¥1,210,000 | 前頭部目安 |
| 親和クリニック | MIRAI法 2,000株 | ¥2,200,000 | 広範囲対応 |
| アイランドタワークリニック | i-Direct(刈り上げ)基本治療費 | ¥220,000 | 全プラン共通の基本治療費 |
| アイランドタワークリニック | i-Direct グラフト単価 | ¥990/株 | 1グラフトあたり |
| アイランドタワークリニック | i-Direct 500株コース | ¥715,000 | 基本治療費+990円×500株 |
| アイランドタワークリニック | i-Direct 800株コース | ¥1,012,000 | M字・生え際向け目安 |
| アイランドタワークリニック | i-Direct 1,200株コース | ¥1,408,000 | 頭頂部広め向け |
| アスク井上クリニック | 基本治療費 | ¥220,000 | 全プラン共通 |
| アスク井上クリニック | スタンダードi-SAFE 株単価 | ¥880/株 | 1株あたり |
| アスク井上クリニック | アンシェーブンi-SAFE 株単価 | ¥1,430/株 | 刈らないタイプ |
| アスク井上クリニック | スタンダードi-SAFE 800株 | ¥924,000 | M字・生え際の目安 |
| アスク井上クリニック | スタンダードi-SAFE 1,500株 | ¥1,540,000 | 前頭部目安 |
| 東京植毛クリニック | 基本治療費 | ¥220,000 | 全プラン共通 |
| 東京植毛クリニック | 丸刈り・ちょこっとプラン 単価 | ¥900/株 | 業界最安水準 |
| 東京植毛クリニック | 丸刈り・ちょこっとプラン 500株 | ¥670,000 | M字対応 |
| 東京植毛クリニック | 丸刈り・ちょこっとプラン 1,000株 | ¥1,120,000 | 前頭部対応 |
| 東京植毛クリニック | 部分刈り・ちょこっとプラン 単価 | ¥980/株 | 1株あたり |
| 湘南AGAクリニック | スマートFUE植毛 グラフト単価 | ¥950/株 | 1株あたり・基本治療費なし |
| 湘南AGAクリニック | スマートFUE植毛 モニター単価 | ¥760/株 | 症例提供で20%OFF |
| 湘南AGAクリニック | スマートFUE植毛 500株 | ¥360,000 | 業界最安水準・M字対応 |
| 湘南AGAクリニック | スマートFUE植毛 500株モニター | ¥288,000 | 症例提供でさらに割引 |
| 湘南AGAクリニック | 感染症血液検査 | ¥15,950 | 別途必須 |
※2026年5月時点。出典: 親和クリニック / アイランドタワークリニック / アスク井上クリニック / 東京植毛クリニック / 湘南AGAクリニック
AGAクリニックの費用(月3.3万円)が負担になってきた頃、個人輸入という方法があることを知った。同じ有効成分(フィナステリド・ミノキシジル)を、海外の医薬品を個人輸入することでクリニック費用の3分の1以下で手に入れられる、というものだ。
個人輸入サービスを利用して、一時期はこちらに切り替えていた。費用は確かに下がった。でも本質的な問題は変わらない。「現状維持」以上のことはできない、という壁は同じだった。
植毛という選択肢は頭の隅にあり続けたが、250〜300万円という数字が毎回立ちはだかって、前に進めなかった。
・各口コミサイト調べ、2026年4月時点)
第3章:中国への長期滞在と、医療への認識が変わった瞬間

仕事で中国(上海・江蘇省)へ
数年前、仕事で中国駐在が決まり、長期滞在することになった。業務の中心が中国に移り、生活の拠点も自然と上海に置かれることになった。
上海は想像以上に先進的だった。地下鉄は網の目のように発達し、キャッシュレス決済が当たり前で、スマートフォン一台で何でもできる。日本では現金が必要な場面でも、WePayやAlipayで全て完結する。「中国は遅れている」というイメージは都市部の生活においては全く当てはまらなかった。
PCR検査で感じた中国医療の整備状況
コロナ禍での経験が、中国の医療インフラへの見方を大きく変えた。当時、中国では公共施設や商業施設への入場にPCR検査の陰性証明が必要だった。
中国のPCR検査は驚くほど効率的だった。街のいたるところに専用の検査ブースが設置されており、QRコードをスキャンして個人情報を登録し、綿棒で鼻や喉を拭ってもらえば終わり。所要時間は5分以下。結果はスマートフォンのアプリで1〜2時間後に確認できる。
日本でPCR検査を受けた経験と比べると、天と地ほどの差があった。日本では予約を取るだけで何日も待ったり、検査センターまで長距離を移動したりということが普通にあった。中国の場合、文字通り「街角でサッと受けられる」体制ができていた。
「医療インフラの整備という観点では、中国は日本に引けを取らないか、むしろ進んでいる部分がある」という認識に変わった。そして自然と「中国では植毛も安く受けられるのでは?」という発想につながった。
中国の植毛市場を調べ始める
中国での植毛について調べ始めると、想像を超えた情報が次々と出てきた。
まず規模が違う。日本の植毛クリニックは全国でも数十施設程度だが、中国では植毛専門クリニックが全国で数百、大手チェーンだけで100施設以上を展開しているという。施術件数も桁が違う。日本では年間数万件程度とされる植毛手術が、中国では年間数十万件規模で行われているとされる。
施術件数が多いということは、それだけ医師の技術が洗練されているということでもある。スポーツと同じで、同じ施術を繰り返すことで技術は磨かれる。年間何千件もの植毛を行っている医師と、年間数十件の医師では、経験値が全く違う。
費用も日本の5分の1から10分の1程度。「なぜこんなに安いのか」という疑問もあったが、調べると合理的な理由があった。中国では人件費が日本より低く、施術件数が多いためオペレーションが効率化されており、医療系の広告費も抑えられているためだという。
第4章:雍禾医療集団との出会い

中国最大の植毛クリニックチェーン
後頭部の採取作業が完了したところで昼休みになった。起き上がって、施術用のベッドから降りて、昼食の場所へ案内された。
用意されていたのは中華弁当だった。白いご飯の上に炒り卵と肉の炒め物、青菜の炒め物が乗っていて、緑色のスープ(ネギやわかめのようなものが入っていた)が付いていた。豪華とは言えないシンプルな食事だが、きちんとした量がある。
後頭部に包帯をあてた状態で弁当を食べるのは不思議な体験だったが、食欲はあって完食できた。前頭部の麻酔はまだ打っていない状態なので、食事に問題はない。
昼休みの1時間は、次のセッションへの心の準備をする時間でもあった。「あと数時間で終わる」という確認をして、少し水を飲んで休んだ。
午後2時〜夕方:前頭部への移植
午後のセッションは、今度は仰向けの状態で行われる。前頭部に麻酔を打って、採取したグラフトを一本ずつ植えていく工程だ。
前頭部の麻酔は後頭部よりも注射時の感覚がある。額は皮膚が薄くて神経が通っているため、「チクチク」という感覚が後頭部より強い。ただしこれも最初だけ。麻酔が効けばその後は感覚がなくなる。

移植エリアの前頭部を仔細に見ると、植えた毛が一本一本に小さなかさぶたをつけた状態で立っている。「ちゃんと植わっているな」という実感がある一方で、「これが全部抜けてしまうのか」という少しの不安もあった。
ショックロスについては事前にクリニックから説明を受けていた。植毛後2〜4週間で、移植した毛が一旦抜け落ちるという現象だ。これは毛包が「休眠期」に入るためのプロセスで、異常ではない。その後3〜6ヶ月かけて徐々に発毛が始まり、1年後に最終結果が出る、という流れだ。頭ではわかっていても、実際にその時期が来ると心理的なダメージはある。
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よくある質問

Q. はじめに――なぜ上海で植毛することになったのか
A. 本記事内で詳しく解説しています。本文の該当セクションをご参照ください。
Q. 植毛の費用相場はどれくらいですか?
A. クリニックや必要グラフト数によって異なりますが、一般的に60〜300万円程度が相場です。1グラフトあたり600〜1,200円※2026年5月時点・最新は公式サイトで要確認が目安です。
Q. 植毛の定着率はどのくらいですか?
A. FUE法・DHI法ともに95%前後の定着率が報告されています。ただしクリニックの技術力によって差があるため、実績豊富なクリニックを選ぶことが重要です。
Q. 植毛のダウンタイムはどれくらいですか?
A. 施術後3〜7日で日常生活に戻れる方が多いです。激しい運動や飲酒は1〜2週間控える必要があります。仕事復帰は2〜3日後が目安です。
Q. 植毛は痛いですか?
A. 局所麻酔下で行うため施術中の痛みはほとんどありません。麻酔注射の際にチクッとする程度です。術後の痛みも市販の鎮痛剤で十分対応できます。
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